フライヤーと振り返るFUZZでの日々 Vol.01


みなさまお世話になっております、三国ヶ丘FUZZ店長の西岡と申します。ご存知の方はご存知だと思いますが去年の10月ごろから前店長・田原さんよりバトンを受け取り、三国ヶ丘FUZZの店長となりました。今年の4月で22周年を迎えた老舗(自分で言う事でもないですが…)ライブハウスの店長として恥ずかしくないよう一生懸命努めていきたいと思っています。何卒よろしくお願いします。
僕は絵を描くのが昔から好きで、自分のバンドのフライヤーを描いたりしていました。店長になってから、僕がブッキングしたFUZZでのライブのフライヤーも描いていこうと思い、なかなか大変ではありますが今のところはひとつも漏らさずフライヤーを描けています。

REPORT

FUZZ MEMBER : 西岡

西岡です。三国ヶ丘FUZZで店長、難波BEARSでPA。
絵を描くのが好きです!
バンド→「コロコロボンボンズ」でDr&Vo「楽しんでいこうや西岡と狂ったチワワズ」で
Gt&Vo。最近はソロライブもやってます。

というわけで、僕が店長になってからブッキングしたイベントを、その日のフライヤーとともに振り返っていこうかなと思います。
冒頭に書いたように、店長業務自体は10月ごろから就いていたのですが、ヌルッと代替わりするのも面白くないので「コロナでライブハウス自体もピンチだし、ここはいっちょ22周年を祈願して22時間ドラム叩くか!」と決めたのが12月27日に行った22時間耐久ドラム『REMAIN IN BEAT』でした。ところどころ記憶がないのですが振り返っていきましょう!

・START 0:00 OPEN 12:00

まずはタイムスケジュールなのですが0:00に始まって22時間後の22:00に終わります。まあここまでは分かるんですが、叩きはじめてから開場(お客さんが入ってこれるようになるまで)が12時間あるんですよね。その間ひたすらドラムを叩く僕と暗闇のなか配信しているスタッフ。とんでもない事が始まってしまったんだなと改めて実感し震えた記憶があります。過去にも経験したことあるんですが9時間を越えたあたりから脳内で僕を呼ぶ声が聞こえてきて、いろんな境目がかなり曖昧になってきます。

・太陽の光

当然ドラムを叩いてるので時間を気にする余裕もなく、ひたすらにビートを刻んだりノイズを出したり。今何時で、自分がどの地点まで来たのかわからないというのは想像以上に辛いものでした。演奏開始から12時間経過し、会場のドアが開いて太陽の光が差し込んだときは安堵で胸が震えました。

・豚汁

この日は真冬で寒かったので、ご来場のみなさまにあったまってもらおうとフリーの豚汁を用意していました。「味噌が入っている食べ物は食中毒になるリスクがきわめて低いので安心して食べてください」という話を3回くらいしていたと後から聞きましたが覚えていません。

・18時間経過、電子パッドが逃げる

エフェクターを使ってるとはいえ22時間ずっとドラムだけでは無理なので電子パッドもセットに組み込んでいたのですが、20時間を目前にして「叩こうとすると電子パッドがニュッと逃げる」という出来事が起こり、あぁいよいよ危険な領域に入ったんだなと実感。脳内での動きのイメージと実際の体の動きの乖離が大きくなって「叩いているはずなのに叩けてない」場面がかなり多くなってきます。

・アートの空気

僕が苦しいように見てる人たちも苦しかったようで、場内は整然と椅子に座って固唾を飲んで見守る人たちで溢れていました。狂ったチワワズの滝口くんが差し入れの酒を片手に明るく入場したらあまりの空気の重苦しさに一旦出た、と言っていました。いわく「難解なアートの空気」だったそうで、僕としては苦しんでる僕を見て頑張れ~ワハハ~ぐらいの空気でいてくれればいいかなと思っていたので誤算でした…。心配かけてすみません。一緒に苦しんでくれた皆さま、ありがとうございました。

・21時間目~コロコロボンボンズ合流

ラスト1時間はコロコロボンボンズとして演奏。事前にメンバーには「まともな演奏できるかわかんないので…」と伝えていましたが始まってみるとどういうわけか演奏できるんですよね。なんなら普段より声が出やすい気さえする。終わる、この地獄が。僕、FUZZスタッフ、配信スタッフ、その場にいたすべての人の苦しみが報われる瞬間がきた。そして終演、からのアンコール。殺す気かな?と思いましたが配信の準備に手こずってしまい正確には0:05ぐらいから始まったのでアンコール込みでちょうど22時間ってことで幕。

まとめ


FUZZがコロナ禍を乗り越えて22周年を迎えられるよう+僕が店長になるための試練として始まった22時間ドラムでしたが、時間が経つにつれて祈りがシンプルなものになっていくのを感じました。ずっと馬鹿なことやってたいな(※22時間ドラムは一生やりたくないですが)とか、今一緒に苦しんでくれる人のためにかっこよくありたい、とか…。どんどん思考が単純になって、結局は普段願ってることに帰結するんですけど、きっとファズの22周年(※無事迎えることができました!)も30周年も50周年も、そういう気持ちの延長線上にあるんじゃないかなと思います。これからも皆さまの中にある願いを実現するための場所として三国ヶ丘FUZZが存在できればうれしいなと思います。何かやりたい人は気軽にお問合せください!

以上、22時間耐久ドラム『REMAIN IN BEAT』のレポでした。
最後にフライヤーについてですが、フライヤーを描いてる段階では「おそらく自分の意志じゃなく何かに動かされる形でドラムを叩くことになるだろう」と予想していたので人形の僕と、それを操る悪魔のイラストにしました。なかなか可愛い悪魔を描けたので満足です。

読んでくださってありがとうございました。

西岡

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